目次
- 支払の締め日をすべて月末にまとめる
- 月次損益の精度が向上する
- 締め日がバラバラだとどうなる?
- 決算作業がスムーズに進む
- クレジットカード明細が届かない!?
- 経理の負担増と決算遅延の原因に
- 締め日の見直しで経理が変わる
経理業務の効率化や適正な利益管理のために、「支払の締め日をすべて月末にまとめる」という手法があります。今回は、締め日の統一が企業にもたらす二つの大きなメリットについてご紹介します。
支払の締め日をすべて月末にまとめる
月次損益の精度が向上する
支払の締め日をすべて月末にまとめると、会社にとって二つのメリットが生まれます。一つは締め日が月末に統一されることで、適切な利益を月ごとに計算することができます。二つ目は決算を組む作業の時間短縮につながります。

例えば次のようなケースを考えてみましょう。当社の取引締め日は次のように決まっています。材料を仕入れているA社からの請求は毎月20日締めです。同じく材料を購入しているB社の支払請求の締め日は毎月25日です。給与の締め日は毎月15日です。また、当社の売上請求は月末締めで作成しています。
このように締め日が統一していなければ月ごとの適正な原価と利益の関係を理解することができません。取引ごとに締め日が異なっていると、売上と原価の正確な月ごとの対応関係が決まらないので、毎月の適正な粗利益額が導き出せないのです。当然ですが、経営に役立つ情報を得ることはできませんよね。取引の締め日はすべて同じ日にしてください。
このように締め日が統一していなければ月ごとの適正な原価と利益の関係を理解することができません。取引ごとに締め日が異なっていると、売上と原価の正確な月ごとの対応関係が決まらないので、毎月の適正な粗利益額が導き出せないのです。当然ですが、経営に役立つ情報を得ることはできませんよね。取引の締め日はすべて同じ日にしてください。
決算作業がスムーズに進む
二つ目のメリットです。決算月は通常月末に設定しています。さて、会社で契約しているクレジットカードの締め日が毎月15日だと仮定しましょう。決算月の1日~15日のカード利用明細と、16日~31日までのカード利用明細は、1か月ズレて別々に届きますよね。決算作業では16日~31日に利用した経費を未払で計上しなければなりません。しかし16日~31日分の明細が届くのが遅くなると、決算作業にも遅れが生じます。
こうした場合にはクレジットカードの締め日を月末に統一してください。決算作業で必要なカード明細は1枚にまとまって届きますので、決算作業が楽になります。
こうした場合にはクレジットカードの締め日を月末に統一してください。決算作業で必要なカード明細は1枚にまとまって届きますので、決算作業が楽になります。
クレジットカード1枚のお話であれば、あまり困らないのかもしれません。しかしクレジットカードだけでなく、仕入の締め日や給与の締め日などがバラバラであれば、それぞれの経費ごとに決算で処理しなければならない明細も時期がズレてバラバラに届きます。決算処理の作業工程が増えてしまえば、決算数値が確定する時期も遅れます。
いらっしゃいませんか?「なんで決算数値が出るのが遅いんだ!」とイライラしている社長さん。いっぺん自社の締め日を確認してみてはいかがでしょうか。締め日がバラバラで経理担当が困っているかもしれませんよ。
いらっしゃいませんか?「なんで決算数値が出るのが遅いんだ!」とイライラしている社長さん。いっぺん自社の締め日を確認してみてはいかがでしょうか。締め日がバラバラで経理担当が困っているかもしれませんよ。
締め日の見直しで経理が変わる
締め日を月末に統一するだけで、月次の利益把握の精度向上と決算業務の効率化という二つの大きなメリットが得られます。経理のスピードと精度を両立するためにも、一度自社の締め日を見直してみてはいかがでしょうか?