<4>加工業が粗利益率を向上させるためのチェックリスト

目次

  • 旅費や光熱費などの間接原価の額を集計する
  • 旅費や光熱費などの間接原価の額を集計する
  • 「販売管理費」に埋もれたコストを拾い上げる
  • 原価の“見える化”が経営判断の第一歩
  • 小さな手間が、大きな気づきに

旅費や光熱費などの間接原価の額を集計する

旅費や光熱費などの間接原価の額を集計する

間接原価の額
販売管理費に含まれている旅費や光熱費を改めて確認してください。加工・製造のために使った支払であれば、販売管理費ではなく製造原価で事務処理をしてください。そうすることで、原価を正しく集計することができます。

「販売管理費」に埋もれたコストを拾い上げる

加工するために要した旅費や光熱費、消耗品費を販売管理費で処理していることがあります。これらは加工・製造のための直接ではないけれども、間接的な原価ということになります。間接原価をピックアップすると、「実はうちの会社の粗利は思っていたほどよくはなかった」というケースがあります。この集計作業は、そうした自社の実態を明らかにするために行うのです。

原価の“見える化”が経営判断の第一歩

細部まで神経質になりましょう、と勧めているのではありません。「実は原価が高かった=粗利が悪かった」と分かれば、売値の変更や原価の圧縮等の対策を打つきっかけになりますよね。必要なのは「今まで分かっていなかった実態を明らかにする」ことなのです。これまでの習慣となっていた行動を改めるきっかけ作りなのです。

小さな手間が、大きな気づきに

電気代などはメーターを販売管理用と製造現場用で分けるのも大袈裟なようですが自社製品の粗利益を理解するのに有効な手段です。少しの気づきが、大きな変化のきっかけになります。

販売管理費で処理していた間接の原価を、正しく加工原価に振り分けることで、製造原価が膨らみ、粗利益率が下がります。しかし現状を正しく認識することで、原価を減らす努力のきっかけになります。まずはスタートラインに立ちましょう。