<2>原価を知る
目次
- 「他人の労働を買っているということ」
- 売値と原価の関係
- 原価とは「他人の努力」を買ったもの
- 社長の功績と原価の意味
- 薄利多売が難しい理由
「他人の労働を買っているということ」
売値と原価の関係
売値を決めるということは、原価に粗利益を付け加える作業だということが分かりました。では、ひるがえって「原価」の意味を考えてみましょう。
原価とは「他人の努力」を買ったもの
オレンジジュースの製造例では、オレンジを搾る機械の購入費用は原価ですよね。しぼったオレンジジュースを詰める容器の購入費用は原価ですよね。原料のオレンジの仕入額も当然原価ですね。
このように見てみると「原価」とは「他人の努力」をお金で買ったものの合計です。機械は自分で製造できないから購入したのですよね。誰かが創意工夫をして設計製作した機械です。オレンジも自分で栽培しないで他人が育てた果物を購入したのですよね。誰かが品種改良や水やり等の栽培方法を創意工夫して育てたオレンジです。容器ももちろん他人がつくったものをお金で購入したのですよね。
つまり「原価」は社長ご自身の努力の結晶ではなく、他人の努力をお金という対価を支払って自分のものにしたのです。
このように見てみると「原価」とは「他人の努力」をお金で買ったものの合計です。機械は自分で製造できないから購入したのですよね。誰かが創意工夫をして設計製作した機械です。オレンジも自分で栽培しないで他人が育てた果物を購入したのですよね。誰かが品種改良や水やり等の栽培方法を創意工夫して育てたオレンジです。容器ももちろん他人がつくったものをお金で購入したのですよね。
つまり「原価」は社長ご自身の努力の結晶ではなく、他人の努力をお金という対価を支払って自分のものにしたのです。
社長の功績と原価の意味
もちろん非常に優秀な機械なのでしょうし、原料も高級品なのでしょう。そうした素晴らしい品を探し出した社長の功績は大きいと思います。原価の組み合わせで良質な製品ができることは確かです。そしてその組み合わせを考案した社長の慧眼は称賛に値します。けれども原価は他人の努力をお金で購入したにすぎません。
原価とは基本的には「他人の努力の結果」にすぎないのです。
原価とは基本的には「他人の努力の結果」にすぎないのです。
薄利多売が難しい理由
「薄利多売」がビジネスとして難しい理由がわかるかと思います。「薄利」とは「原価が高いこと」を意味しています。つまり他人のものを売ってはいるけれど、自社の特徴を十分に出すことができていないのです。


















