【社長の専門学校】第1回 売り方改革分科会その2

現在、事業の再構築を考える上で、売り方の見直しは極めて重要なテーマとなっています。具体的には、「どのように届けるか」を変えることで、収益構造そのものを改善するチャンスが広がります。近年注目される手法をいくつか挙げると、以下のようなものがあります：

・サブスクリプションモデル: 定期的な収益を確保する仕組みで、安定的なキャッシュフローを生む。
・宅配サービス: 利便性を重視した配達型ビジネスの拡大。
・自販機を活用した無人販売: 人件費削減と24時間営業の両立を実現。
・クラウドファンディング: 資金調達と市場テストを同時に行える新しい販売手法。
・SDGsを意識した商品提供: 持続可能性を重視し、新たな価値を顧客に提供。
特に無人販売では、冷凍技術の進化が革命的な役割を果たしています。ラーメンや寿司といった一見難しそうな商品の冷凍販売も可能となり、新たな市場が開拓されています。

クラウドファンディングは、新製品を開発する際のリスクを抑える手法として急速に普及しています。この仕組みでは、商品のアイデアを市場に提示し、購入希望者を募ることで、事前に需要を確認できます。たとえば、特定のオフィスチェアを50人が欲しいと希望すれば、その数だけ製造すればよいという仕組みです。これにより、在庫リスクを抱えることなく販売を行えるのが大きな魅力です。

この手法を活用することで、広告効果も得られ、事業資金の負担も軽減されます。特に製造業やスタートアップにとって、クラウドファンディングは試作品の市場投入に適した戦略であり、成功例も多数報告されています。

冷凍技術の進化により、これまで不可能とされていた商品の販売が現実のものとなっています。握り寿司や高品質のラーメンが冷凍状態で販売され、解凍後も高い品質を維持できる技術が開発されています。これにより、無人販売の分野が大きく拡大しています。
さらに、東京丸の内で展開されているサラダの無人販売など、従来の販売スタイルを大きく変える事例も登場しています。冷蔵庫から商品を選び、QRコードを利用して決済するというシンプルな仕組みは、スペース効率の向上と顧客体験の向上を実現しています。

これらの革新事例は、新しい売り方の可能性を広げるとともに、事業再構築補助金の活用といった支援制度とも相性が良いです。企業はこれらの事例を参考に、自社に適した売り方改革を模索するべきです。